TRONのNFT snapshot: コレクションのホルダーにリーチする
TRONでNFT snapshotを実行すれば、コレクションのNFTを保有するウォレットと各ウォレットの保有数が、コードを書かずに数分で手に入ります。既に購入したユーザーをベースに、エアドロップでコミュニティに報いたり、ホワイトリストを組んだりするのに必要な情報です。
SmithiiのNFT Snapshotは、マーケットプレイスに依存せず、コントラクトアドレスから直接チェーンを照会します。以下が手順ですが、その前にこのリストが実際に何の役に立つのかを押さえておきましょう。ここで得られるオーディエンスはトークンのそれとはまったく違うからです。
コレクションのウォレット一覧でできること
リストで重要なのは2つのカラムです。アドレスと、そのウォレットがコレクションのNFTを何点保有しているか。面白い施策の幅を広げるのは2つ目のカラムで、1点だけ持っている人と12点持っている人を分けて扱えるようになります。
| 用途 | やり方 | 効果がある理由 |
|---|---|---|
| コミュニティへのエアドロップ | コレクションのホルダーに、代替可能トークンを配布する | 購入して保有し続け、コミットメントを示した人に報いる |
| 比例配分 | コレクションのNFTを多く持つ人ほど、多くのトークンを受け取る | 1つだけ持っている人を切り捨てずに、コレクターの貢献を評価できる |
| ミントのホワイトリスト | 以前のコレクションのホルダーに早期アクセスを付与 | すでに実績のある購入者を土台に、新コレクションをスタートできる |
| 親和性のあるコミュニティへのリーチ | あなたと似たテーマを持つコレクションのSnapshot | ランダムなアドレスではなく、TRONのNFTでアクティブに動いているユーザーに届く |
最後のケースだけは補足が必要です。他プロジェクトのホルダーに配布するのはよくある手法で、まったく問題ない戦略ですが、本当に親和性があるときにこそ機能します。あなたのことを聞いたこともない人のウォレットに届いたトークンは、その日のうちに売られてしまいますし、しかもそのアドレス1つひとつに手数料を払ったことになります。
TRONでNFT snapshotを作る手順
TRON向けSmithiiのNFT Snapshotは、コレクションのコントラクトアドレスから直接チェーンを参照する仕組みで、マーケットプレイスやサードパーティのインデクサーに一切依存しません。つまり、もうどこにもリストされていないコレクションでも同じように動作します。開くと、こちらの画面が表示されます。

必要なのはコレクションのコントラクトアドレスであって、単体のNFTのアドレスではありません。そこから先の手順は次のとおりです。
- NFT Collection contract addressに、コレクションのアドレスを貼り付けます。
- snapshotを実行して支払いを承認します。保有者を巡回する間、数分かかります。
- CSVをダウンロードすれば、各ウォレットと保有NFT数がまとめて手に入ります。アドレスをそのまま直接コピーすることもできます。
ファイルはmultisenderがそのまま受け付ける形式で出力されるので、CSVをいじらずに配布まで一気につなげられます。
リストだけでは見えてこないこと
ファイルを配布に使う前に、snapshotでは区別できず、自分の目で確認しておきたいポイントが2つあります。
1つ目は、NFTを大量に保有するウォレットが必ずしもファンとは限らないということです。マーケットプレイスかもしれませんし、ステーキングのコントラクト、あるいは転売目的でまとめ買いしただけの人物かもしれません。上位アドレスを確認せずに比例配分すると、エアドロップの大部分をコントラクトに送ってしまうことがよくあります。
2つ目は、取得したデータは実行した瞬間のスナップショットだという点です。取引が活発なコレクションでは、今日のリストは先週のリストと同じではありません。ホルダーに還元すると告知するなら、いつsnapshotを取るのかも合わせて伝えましょう。そうしないと、配布に滑り込むために直前で買い漁る人が出てきます。
告知の仕方は2通りあり、結果はまったく違います。事前に日付をはっきり公表するのが最も透明性の高いやり方ですが、前日に買って翌日に売る動きを誘発します。事前アナウンスなしでsnapshotはすでに取得済みだと発表する方法なら、静かに保有し続けていた人に報いることができ、一時的な出来高ではなくロイヤルティを求めるなら、こちらの方が機能しやすい傾向があります。
どちらを選ぶにしても、最初にはっきり伝えることが大切です。コミュニティはどちらのルールでも受け入れてくれますが、後になって『実は別のルールだった』と知らされるのは受け入れません。
そしてリストが区別できない三つ目のポイントがあります。一人の人が複数のウォレットを持っている場合があるということです。アドレス単位で配布するのと個人単位で配布するのは同じではなく、小規模なコレクションほどその差が目立ちます。snapshotの側できれいに解決する方法はありませんが、配布規模を決める際には頭に入れておくべきです。
コレクションではなくトークンのホルダーを探している場合は、TRC-20の保有者リストを残高付きで抽出する方法をご覧ください。
料金と、使う価値があるタイミング
180 TRXで、コレクションの保有者が100人でも1万人でも料金は同じです。サイズに依存しないため、コレクションが大きいほど取得アドレス1件あたりのコストは下がります。
リストの唯一の使い道が即時のエアドロップだけなら、multisenderがNFT Holders方式で同じ料金で自ら抽出できるので、ダウンロードの手間を省けます。別途リストとして取り出すのは、そのリストを繰り返し使う『資産』として扱う場合に意味があります。たとえばホワイトリスト、比較用の履歴、あるいはティア別キャンペーンの基準として使うようなケースです。
FAQ
TRONでのNFT snapshotの料金はいくらですか?
1回の実行につき180 TRXで、コレクションのサイズに関係なく同じです。100点のコレクションでも1万点でも料金は変わらないので、参照するコレクションが大きいほど取得ウォレット1件あたりのコストは下がります。
トークンのsnapshotとは何が違いますか?
トークン版は、TRC-20の代替可能トークンの保有者を残高付きでリストアップします。こちらはNFTコレクションの保有者と、それぞれが何点持っているかをリストアップします。オーディエンスを抽出したい資産の種類に応じて使い分けるだけで、料金はどちらも同じです。
NFTのホルダーにトークンを配布できますか?
はい、これは最もよくある使い方の一つです。snapshotのCSVは再フォーマットなしでそのままmultisenderに読み込めるので、コレクションを支えるコミュニティに代替可能トークンで報酬を渡せます。multisenderからワンステップで実行することもできます。
コレクションの作成者である必要はありますか?
いいえ。コントラクトアドレスさえあれば十分で、その情報はブロックチェーン上で公開されています。だからこそ、自分のコレクションだけでなく、TRONエコシステム内で自分のプロジェクトと親和性のある他プロジェクトのコミュニティにリーチする用途にも使えます。
販売中のNFTはsnapshotに含まれますか?
どこにリスティングされているかによります。販売中もNFTが所有者のウォレットに残るタイプなら、その所有者名義で表示されます。マーケットプレイスがリスティング期間中コントラクトで預かるタイプなら、そのコントラクトが保有者として記録され、本人はリストに現れません。これも配布前に上位の大口アドレスを一度確認しておくべき理由の一つです。
まとめ
こうしたリストの強みは技術面ではなく、オーディエンスの質にあります。すでに何かに対価を支払い、それを保有し続けているウォレットにリーチできるということで、これはオンチェーン上で得られる『関心の証明』として最も近いものです。
そのメリットを活かすには、配布前に上位の大口アドレスを確認し、いつスナップショットを取るかを事前に告知しておきましょう。どちらも10分で済み、エアドロップがコントラクトに流れたり、駆け込みで買った人の手に渡ったりするのを防げます。





